数学に対して天才的な知能を有している7歳の少女と自殺した姉の子どもである少女を男手一つで育ててきた叔父が主人公。
小学校入学をきっかけに少女の才能が学校の知ることになり、より優れた学校への転校を薦められますが、叔父は少女に普通の生活を送ってほしいと願い、学校の提案を拒みます。そして、普通の父娘のように暮らしていた二人の前に少女の祖母(叔父の母親ですね)が現れたことで、物語は異なる方向へ動き出します。
少女の母親も祖母も数学者であったこと。二人は母娘であると同時に師弟関係でもあったこと。フロリダの田舎町でボート修理業を営む叔父はボストン大学で哲学の准教授だったこと。など、少女のルーツに関していろいろわかってきます。
少女は本当の父娘のように叔父に真っ向からぶつかっていきますし、叔父も少女の本当の幸せを願っていますが、現実的な選択を迫られます。離れたくない二人とそれを許さない周囲。結末やいかに?
印象的なシーンがふたつ。ひとつは、ある事実によって悲しみに打ちひしがれる少女に対して取った叔父のフォロー。ふたつめは、姉(少女の母)が残した遺言を弟(叔父)が母(少女の祖母)に告げるシーン。
前者はすごく心が温まります。一方、後者は母娘の確執がある一言でわかるというすごいシーンです。
子役のマッケンナ・グレイスの演技が素晴らしいです。喜び、怒り、悲しみ、もどかしさ、様々な感情をぶつけてくるところがイイ。また、叔父のクリス・エヴァンスは、ただのマッチョなマーベルヒーローでないことを証明してくれています。
繰り返しになりますが、たまにこういう映画を見て人間性を取り戻さないといけませんw